ファイルやフォルダのタイムスタンプ

ファイルやフォルダのタイムスタンプとは、ファイルやフォルダの作成、変更、アクセスの各時点を示す日時情報のことです。これらのタイムスタンプは、ファイルシステムによって管理され、ファイルやフォルダの属性として保存されます。一般的に、以下の3つのタイムスタンプがあります。

  1. 作成日時 (Creation Time): ファイルやフォルダが初めて作成された日時。
  2. 変更日時 (Modification Time): ファイルの内容が最後に変更された日時。
  3. アクセス日時 (Access Time): ファイルが最後にアクセス(読み取り)された日時。

これらのタイムスタンプは、ファイルエクスプローラーやコマンドラインインターフェースで確認できます。また、プログラムからも取得・変更することが可能です。

ファイルシステムによる違い

ファイルシステムによっては、これらのタイムスタンプの取り扱いが異なることがあります。例えば、FATファイルシステムではアクセス日時が保存されない場合がありますが、NTFSやEXT4では詳細なタイムスタンプが管理されます。

OS別のアクセス日時の仕様

Windows

Windowsでは、アクセス日時はファイルが読み取られたときに更新されます。ただし、デフォルト設定では、パフォーマンスの向上を目的としてNTFSファイルシステムにおけるアクセス日時の更新が無効化されていることが多いです。このため、アクセス日時の更新を有効にするにはレジストリを編集する必要があります。レジストリの設定を変更することで、ファイルの読み取り時にアクセス日時が正しく更新されるようになります。これにより、ファイルのアクセス履歴を正確に追跡することが可能となります。

macOS

macOSでは、隠し項目となっていますので設定を変更しなければ確認することができませんが、アクセス日時はファイルが読み取られた際に自動的に更新されます。Finderやターミナルを使用してファイルにアクセスするたびに、このタイムスタンプが更新されます。ただし、macOSでもパフォーマンスの理由から一部の状況ではアクセス日時の更新が遅れることがあります。具体的には、頻繁にアクセスされるファイルやフォルダでは、システムの負荷を軽減するためにアクセス日時の更新が遅延することがあります。しかし、基本的にはmacOSはアクセス日時を正確に反映するように設計されています。

Linux

サーバーで使われることの多いLinuxでは、アクセス日時の管理はファイルシステムによって異なります。例えば、EXT4ファイルシステムでは、アクセス日時がデフォルトで有効になっており、ファイルが読み取られるたびに更新されます。ただし、パフォーマンスの向上を目的として「noatime」マウントオプションを使用することで、アクセス日時の更新を無効にすることが可能です。このオプションを使用すると、ファイルのアクセス日時は更新されなくなります。一方、「relatime」オプションを使用すると、アクセス日時は最終更新日時よりも後にアクセスされた場合のみ更新されます。これにより、パフォーマンスを維持しながらも、ある程度のアクセス履歴を管理することができます。

OSタイムスタンプの種類表示方法変更方法
Windows作成日時、変更日時、アクセス日時エクスプローラーでプロパティを表示<br>コマンドプロンプトで dir コマンドPowerShellで設定<br>touch コマンド<br>PowerShell スクリプト
macOS作成日時、変更日時、アクセス日時Finderで情報を見る<br>ターミナルで ls -l コマンドtouch コマンド<br>SetFile コマンド
Linux作成日時(ファイルシステム依存)、変更日時、アクセス日時ターミナルで ls -l コマンド<br>stat コマンドtouch コマンド

EXIFデータとは?

EXIF (Exchangeable Image File Format) データは、デジタルカメラやスマートフォンで撮影された画像ファイルに埋め込まれるメタデータの一種です。このメタデータには、画像の撮影日時、カメラの設定情報、GPS情報などが含まれます。

EXIFデータには以下のような情報が含まれます:

  • 撮影日時: 画像が撮影された日時。
  • カメラの設定: 露出時間、絞り値、ISO感度、焦点距離など。
  • GPS情報: 撮影場所の緯度経度情報。
  • サムネイル画像: 画像の小さなプレビュー版。

EXIFデータは、写真の管理や整理に非常に役立ちます。また、ソフトウェアを使用してEXIFデータを確認・編集することも可能です。

タイムスタンプの操作方法

ファイルシステムのタイムスタンプ操作

  • Windows:
    • コマンドプロンプトを使用して dir コマンドでファイルのタイムスタンプを確認できます。
    • PowerShell を使用してタイムスタンプを変更することができます。例:$(Get-Item “path\to\file”).LastWriteTime = [datetime]::Now
  • Linux:
    • ls -l コマンドでタイムスタンプを確認できます。
    • touch コマンドでファイルのタイムスタンプを変更できます。例:touch -m -t 202405241200 filename(変更日時を2024年5月24日12:00に設定)

EXIFデータの操作

  • ExifTool:
    • EXIFデータを確認・編集するための強力なツールです。例:exiftool -datetimeoriginal=”2024:05:24 12:00:00″ image.jpg(撮影日時を変更)
  • 画像編集ソフトウェア:
    • Adobe Lightroom や Photoshop などでもEXIFデータを編集できます。

ファイルやフォルダのタイムスタンプとEXIFデータは、デジタルコンテンツの管理において重要な役割を果たします。これらのタイムスタンプを適切に管理することで、ファイルの整理や履歴の追跡が容易になります。

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