メディアの基本情報｜データ復旧
目次
スマホのよくある障害・故障｜データ復旧
パスコードロックの障害
スマートフォンにおけるパスコードロックにはいくつかの種類があり、ロックが解除できない場合の表記や制限もそれぞれ異なります。
- iOS,iPad OS
- パスコード：4桁または6桁の数字の組み合わせ
- パスワード：英数字、記号を含む任意の長さの組み合わせ
- iPhoneは使用できません
- ○○分後にやり直してください
- iTunesに接続
- 10回以上間違えてしまうと、これ以上試行ができなくなるセキュリティロックアウト状態または初期化となり、一切のデータの復旧ができなくなります
- Android
- PIN（パスコード）：4桁または6桁の数字の組み合わせ
- パターン：9つの点から最低4つ以上を一筆で組み合わせる
- パスワード：1文字以上の英字を含む4文字以上の長さの組み合わせ
- 入力したPINが正しくありません
- パターンが違います。やり直してください
- 入力したパスワードが正しくありません
- ○○分後にやり直してください
- 特定の回数以上間違えてしまうとこれ以上試行ができなくなるセキュリティロックアウト状態となる場合や、初期化になり一切のデータの復旧ができなくなる場合があります
削除・初期化
画像、動画、文書などのファイル
- iOS, iPad OS
- ユーザーによる設定の有無に関わらず、全てのファイルデータは個別に暗号化されている（ファイルベース暗号化）ため、削除・初期化を実施した時点で各ファイルとともに各暗号化キーも消去されます。これを「暗号化消去」と言い、十分な強度をもつアルゴリズムで暗号化されたファイルを暗号化キーなしで復元することは事実上不可能です。
- Android
- Android 10以降の全ての端末はユーザーによる設定の有無に関わらず、全てのファイルデータは個別に暗号化されている（ファイルベース暗号化）ため、削除・初期化を実施した時点で各ファイルとともに各暗号化キーも消去されます。これを「暗号化消去」と言い、十分な強度をもつアルゴリズムで暗号化されたファイルを暗号化キーなしで復元することは事実上不可能です。
電話帳、通話履歴、LINEのトーク履歴等のデータベース型のファイル
- iOS, iPad OS, Android問わず
- アプリケーション自体をアンインストールしている場合は、「画像、動画、文書などのファイル」を削除した場合と同様にファイルごと暗号化消去されているため復元は不可能となります。データベースファイル自体を削除していない場合には、データベースファイル内にデータの痕跡が残されている場合があります。ただし、痕跡が残されている期間はそれほど長くはありません。
基板障害
- CPUの障害
- スマートフォンにおけるCPUとはSoC（System on a Chip）という構成の下、多数の集積回路を束ねた半導体部品で、他の半導体部品と連携してスマートフォン上の全てのプログラム処理を担う役割があります。ほとんどすべての部品と連動している部品のため、他の部品の影響を受けやすくいずれかの部品の不具合に巻き込まれる形で損傷すると重大な障害となりかねません。
- NANDの障害
- パソコンにおけるハードディスクと同じ役割を持った部品で、スマートフォン上のユーザーデータ他、OSデータ、アプリケーションデータ等すべてのデータが保存されている箇所がNANDフラッシュメモリです。スマートフォンでは通常eMMCやUFSメモリといった名称が用いられます。内部のデータはほとんどの場合、他のハードウェア情報と紐づけられた上で暗号化されて保存されているため、復旧にはこれら暗号化認証情報が必要となります。
- 起動障害、再起動を繰り返す
- 基板には0.25×0.125×0.125mmという極小サイズの部品などが少なくとも数百～1,000点以上も実装されており、これらのうちたった一つにでも障害が発生した場合にはスマートフォンはただちに動作不良となります。多種多様な機能をもった部品であるため、障害発生時の目に見える症状は実に様々ですが、多くの場合にはスマートフォンが正常に起動できない、もしくは起動途中で再起動を繰り返してしまうなどの現象が生じます。
システムの障害
- リンゴループ、リカバリーモード
- ハードウェアの損傷や脱獄他システムの改変、破損により、起動プロセス展開時に必要なSpringBoardなどのファイルが破損していたり読み込めないことで正常に起動できず、Appleのロゴであるリンゴマークやパソコンとケーブルのマーク（パソコンに繋いでくださいの意味）が画面に出たまま延々と続いてしまう状態に陥ってしまうことがあります。
水濡れ・浸水
- 水没
- 機器内部に浸水してしまうことで、メイン基板他多数の部品が破損し動作不良となります。防水性能を備えた機種であっても絶対に浸水しないということは決してなく、雨や少しの水をこぼしてしまっただけで重大な障害となることは珍しくありません。浸水した液体が自然乾燥するには通常1週間程度必要であり、この間に充電ケーブルを差したり電源を入れようと試みたりすると、電子部品がショートしてしまい被害が重篤化してしまうためこれらの行為は特に厳禁です。
ディスプレイの破損、大破・外損
- 落下
- 液晶が破損してしまうことで画面に何も表示されなくなってしまうケースや、タッチパネルの損傷で操作を受け付けない場合、高所からの落下や自動車に踏まれてしまったなどで筐体ごと著しく破損しているケースなどがあります。