パソコンを初期状態に戻す方法|データ復旧
目次
知っておきたいパソコン基礎知識
長期間パソコンを使用していると、動作が不安定になったり、突然起動しなくなったりすることがあります。また、コンピュータウイルスに感染することもあり得ます。このような問題が発生した場合、パソコンを元の正常な状態に戻す手段のひとつとして「リカバリ」があります。
リカバリを行うと、パソコンを購入当初の初期状態に戻すことができます。リカバリでは、あらかじめ作成された初期状態のOSやシステムデータを書き戻すことで、システムがリフレッシュされます。特にWindows 8以降のパソコンでは、「回復パーティション」という領域にリカバリ用のデータが保存されており、ここから簡単にリカバリを実行できるようになっています。
また、Windows 8以降では、従来のリカバリ機能に加えて「リセット」と「リフレッシュ」という2つの新機能が搭載されています。「リセット」はパソコンを完全に初期化するもので、すべてのデータや設定が削除されます。一方、「リフレッシュ」は個人データや設定を保持したまま、システムファイルを再構築して問題を解消するための方法です。
さらに、Windows 10以降では、「回復オプション」がさらに強化されており、インストールメディアがなくてもインターネットを介して最新のOSをダウンロードしてリセットを行う機能も利用可能になっています。リカバリやリセットを行う際には、必ず大切なデータを事前にバックアップすることが重要です。これらの操作は、場合によっては回復できないデータが消失する可能性があるため注意が必要です。
加えて、動作が不安定な場合は、リカバリを実施する前にウイルススキャンやシステムの復元を試みることも有効です。このように、リカバリを正しく活用することで、パソコンのトラブルを効果的に解決し、快適な環境を取り戻すことが可能になります。
パソコンを初期状態に戻すこと(リセット)は、システムをクリーンな状態に戻し、トラブルシューティングやパフォーマンスの向上を図るために行われます。以下では、Windowsにおける初期化方法について、リフレッシュ、リセット、および復元機能を含めて詳細に解説します。
Windows 10/11 の初期化方法
Windows 10およびWindows 11では、「リセット」機能を使用してPCを初期状態に戻すことができます。この機能は、ユーザーのファイルを保持するか、すべてのデータを削除して工場出荷時の状態に戻すかを選択できます。また、「リフレッシュ」や「復元」機能も利用できます。
Windowsのリセット機能
リセット機能は、PCを工場出荷時の状態に戻すためのプロセスです。これには、個人ファイルを保持するオプションと、すべてのデータを削除するオプションがあります。
手順 1: 設定アプリを開く
- スタートメニュー を開き、設定 をクリックします。もしくは、キーボードの Windowsキー + I を押して設定を開きます。
- 設定メニューで 更新とセキュリティ を選択します。
手順 2: 回復オプションを選択
- 左側のメニューから 回復 を選択します。
- 右側のウィンドウで このPCを初期状態に戻す の下にある 開始する ボタンをクリックします。
手順 3: オプションを選択
- 個人用ファイルを保持する または すべてを削除する のいずれかを選択します。
- 個人用ファイルを保持する: ユーザーファイル(ドキュメント、写真など)は保持されますが、インストールされたアプリと設定は削除されます。
- すべてを削除する: すべてのデータ、アプリ、設定が削除され、PCは完全にクリーンな状態になります。
手順 4: リセットの実行
- 選択に応じて、さらに詳細なオプション(クラウドダウンロードまたはローカル再インストール)が表示される場合があります。希望する方法を選択します。
- 最後に、リセット ボタンをクリックしてプロセスを開始します。PCが再起動し、リセットが開始されます。このプロセスには時間がかかることがあります。
手順 5: 初期設定
リセットが完了したら、初期設定プロセスに従って新しいユーザーアカウントを作成し、基本的な設定を行います。
リフレッシュ機能
Windows 10およびWindows 11では、リフレッシュ機能として「Windowsの再インストール」や「インプレースアップグレード」が利用できます。これは、システムファイルを再インストールし、ユーザーファイルやアプリを保持する方法です。
手順 1: 設定アプリを開く
- スタートメニュー を開き、設定 をクリックします。
- 更新とセキュリティ を選択します。
手順 2: 新たに開始オプションを選択
- 左側のメニューから 回復 を選択します。
- PCの動作状態を改善するためにWindowsを新たに開始します の下にある 開始する をクリックします。
手順 3: オプションを確認
- ユーザーデータとアプリを保持するか、特定のアプリを再インストールする必要がある場合は、詳細なオプションを確認します。
- 次へ をクリックし、プロセスを進めます。
復元機能
Windowsでパソコンの状態を回復する方法としては、リカバリのほかに「システムの復元」や「自動修復(スタートアップ修復)」といった選択肢があります。システムの復元は、通常ユーザーデータに影響を与えず、指定した復元ポイントに基づいてシステムを以前の状態に戻す機能です。一方、自動修復はOSの起動を優先するために実行されるもので、特定の問題を解決する際に一部のデータが消失してしまう可能性があります。特に自動修復は、ユーザーの意図に関わらずトラブル時に自動的に開始される場合があるため、その挙動に注意が必要です。
Mac OSでは、「Time Machineバックアップから復元」という機能があり、外付けハードディスクなどに事前に保存したバックアップデータを利用してシステムを復元できます。ただし、この方法ではバックアップを作成した後に保存されたデータが失われる可能性があるため、復元時のデータ範囲を確認することが重要です。また、最新のmacOSではiCloud Driveの利用が進化しており、オンラインバックアップとの連携でデータの保護がより柔軟になっています。
このように、パソコンの動作が不安定になった場合に元の状態に戻す方法は多岐にわたり、以前に比べて手軽かつ迅速に実施できるようになりました。しかし、便利さの一方で、必要なデータが消失してしまう事例も少なくありません。特に「リフレッシュ」や「リセット」のような比較的新しい機能に関しては、認知度が十分でないこともあり、誤操作によるデータ消失が発生することがあります。このため、これらの機能を利用する前には、データのバックアップを徹底することが推奨されます。
弊社にも「リフレッシュ」や「リセット」機能に関するお問い合わせが増えており、これらの機能の適切な使用方法についての情報提供のニーズが高まっています。現在ではクラウドストレージや外部デバイスを活用したバックアップが普及しているため、事前のデータ保護が以前より容易になっています。これらの仕組みを活用しながら適切に対応することで、大切なデータを守りながらシステムトラブルを解消できるようになります。
注意点とトラブルシューティング
データのバックアップ
初期化プロセスではデータが消去されるため、必ず事前にデータをバックアップしてください。外部ストレージやクラウドストレージを使用すると便利です。
ドライバーとソフトウェア
初期化後は、ドライバーや必要なソフトウェアを再インストールする必要があります。事前に必要なドライバーやソフトウェアをダウンロードしておくとスムーズに進行します。
アクティベーション
一部のOSやソフトウェアは初期化後に再アクティベーションが必要です。プロダクトキーやライセンス情報を事前に確認し、準備しておいてください。
トラブルシューティング
- リセットプロセスが途中で停止: 初期化が途中で停止する場合、デバイスの接続状態や電源を確認し、再試行してください。
- インストールメディアが認識されない: ブートメニューで正しいデバイスを選択しているか確認し、USBポートを変更するなどして再試行してください。
- ネットワーク接続の問題: 初期設定中にネットワーク接続の問題が発生した場合、有線接続を試すか、ネットワーク設定を再確認してください。
まとめ
パソコンを初期状態に戻すことは、システムのトラブルシューティングやパフォーマンスの向上に有効な方法です。Windowsのリセット、リフレッシュ、復元機能を適切に使用し、データのバックアップと再インストールを行うことで、クリーンな状態を保つことができます。各機能の特性を理解し、安全かつ効率的に初期化を進めてください。データスマートではリカバリされてパソコンのデータ復旧の実績もございます。お困りの際にはお気軽にご相談ください。
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