タブレット(Android OS搭載)を初期化する際の注意点
使わなくなったタブレット(Android OS搭載)を廃棄する際や他者に譲渡する際には、データの漏洩を防ぐためにタブレットを初期化することが重要です。この記事では、タブレットを初期化する方法と、初期化前に行うべき準備について詳しく解説します。
目次
1. 初期化するとどうなるか
初期化とは、タブレットを工場出荷時の設定に戻すことを指します。これにより、以下のデータが完全に削除されます。
- ダウンロードしたアプリ
- 保存した動画、写真、音楽、電子書籍データ
- 連絡先
- Webのブックマーク
- カレンダー情報 など
ただし、クラウドストレージや外部ストレージ(例:microSDカード)に保存されたデータ、SNSへの投稿などは初期化によって消えることはありません。
2. 初期化前の事前準備
初期化を行う前に、以下の準備をしておくことで、データの漏洩や重要な情報の消失を防ぐことができます。
2.1 データのバックアップ
初期化すると端末内のデータはすべて消去されるため、重要なデータは事前にバックアップを取っておく必要があります。特にゲームアプリなどの内部データは、アプリごとに引き継ぎ方法を確認し、必要なIDやパスワードをメモしておくと良いでしょう。SNSのユーザー名やパスワードも別途控えておくことをおすすめします。
2.2 Googleアカウントの削除
タブレットにGoogleアカウントが残っていると、他者がGoogleドライブなどのデータにアクセスできる可能性があります。初期化前にGoogleアカウントを削除し、デバイスからのアクセスを防ぎましょう。Android 5.1以降のOSでは、初期化後に元のGoogleアカウントでのログインが求められるため、アカウントと端末の紐づけを解除しておく必要があります。
【Googleアカウントを削除する手順】
- 「設定」アプリを開く
- 「ユーザーとアカウント」または「アカウント」をタップ
- 削除したいGoogleアカウントを選択し、「削除」または「アカウントを削除」をタップ
2.3 端末の暗号化の確認
初期化してもデータが完全に消去されない場合があるため、端末が暗号化されているか確認することも重要です。Android 5.0以降は標準で暗号化がオンになっていますが、確認しておくと安心です。
【暗号化を確認する手順】
- 「設定」アプリを開く
- 「セキュリティ」→「詳細設定」→「暗号化と認証情報」の順にタップ
- 「タブレットの暗号化」に「暗号化されています」と表示されていれば、そのままアプリを閉じる
- 「端末を暗号化」などの項目があれば、暗号化をオンにする
3. タブレットを初期化する方法
事前準備が整ったら、タブレットの初期化を行います。手順は以下の通りです。
【Androidタブレットを初期化する手順】
- 「設定」アプリを開く
- 「システム」→「リセット」→「端末をリセット」または「データの初期化」をタップ
- メッセージが表示されるので、「すべて消去」や「リセット」ボタンをタップして初期化を開始
タブレットの機種やメーカーによっては、手順や表示されるメッセージが異なる場合がありますので、マニュアルや取扱説明書を確認してください。
4. 起動できない場合の強制リセット
タブレットが起動しない場合や設定アプリを開けない場合は、強制リセット(ハードウェアリセット)で初期化を行います。
【強制リセットの手順】
- 「電源ボタン」と「音量(下)ボタン」などを同時に押して、リカバリーモードを起動する
- 「Android Recovery」画面が表示されたら、「Wipe data/factory reset」を選択し、電源ボタンを押す
- 次に「Yes」を選択し、強制的に初期化を実行する
5. まとめ: タブレットを手放す際の初期化の重要性
タブレットを廃棄する際や譲渡する際には、内部データを完全に消去するための初期化が必須です。また、端末に不具合が発生した場合にも初期化が役立つことがあります。タブレットを手放す前に、初期化の手順を理解しておくことで、安心してデバイスを処分できます。一方で一時的な感情や関係性によって写真データや録音データ、通話履歴、SNSでのメッセージのやり取りは初期化によって復旧不可能になることがほとんどです。ただし、可能性は0ではありませんので、データスマートにご相談ください。