パソコンのセキュリティを高めるための方法
このページでは情報システム部門の方や中小企業の総務でおひとりで情シスの役割を担っている方向けのパソコンのセキュリティを高めるための方法をまとめて解説させていただきます。
目次
1. OSのセキュリティ設定を強化する
まず、OSのセキュリティ設定を強化することがセキュリティ強化の基本です。Windowsを使用している場合、Windows Defenderを有効にしてリアルタイム保護を設定することが推奨されます。また、ファイアウォールの設定も重要で、不正なアクセスを防ぐために必ず有効にしておきましょう。さらに、Windows Updateを自動的に行うことで、セキュリティパッチを常に最新の状態に保つことができます。
- Windowsのセキュリティ設定
- Windows Defenderを有効にし、リアルタイム保護を有効にする。
- ファイアウォールを設定し、不正なアクセスを防止する。
- Windows Updateを自動的に行い、セキュリティパッチを常に最新の状態に保つ。
macOSでは、Gatekeeperを有効にして、信頼された開発者からのアプリケーションのみをインストールする設定にします。macOSのファイアウォールも必須で、不要なネットワーク接続をブロックしてセキュリティを確保します。システムのアップデートを定期的に行うことで、新たに発見されたセキュリティホールから保護されます。
- macOSのセキュリティ設定
- Gatekeeperを有効にして、信頼された開発者からのアプリケーションのみをインストールする。
- ファイアウォールを有効にし、不要なネットワーク接続をブロックする。
- システムのアップデートを定期的に行い、セキュリティホールを防ぐ。
2. セキュリティソフトウェアの導入
次に、セキュリティソフトウェアの導入も欠かせません。アンチウイルスソフトやアンチマルウェアソフトをインストールし、定期的にスキャンを実行することで、ウイルスやマルウェアの感染を防ぐことができます。また、近年増加しているランサムウェアやフィッシング攻撃から守るため、専用の防御ツールを導入するのも有効です。これにより、より高度な脅威に対しても安全性を確保できます。
- パソコンには、アンチウイルスソフトやアンチマルウェアソフトをインストールし、定期的にスキャンを実行することで、ウイルスやマルウェアの感染を防ぐ。
- ランサムウェアやフィッシング攻撃を防ぐための専用ツールも導入するとより安全です。
3. BIOSでパスワードを設定する
BIOS(基本入出力システム)は、パソコンの電源を入れた直後に動作するソフトウェアで、OSが起動する前にさまざまなハードウェアの設定を行います。ここにパスワードを設定することで、第三者がパソコンの設定にアクセスするのを防ぐことができます。
- BIOSパスワードの設定手順:
- パソコンの電源を入れ、BIOSセットアップ画面に入るために指定のキー(通常はF2、DEL、またはESCキー)を押します。
- BIOSセットアップ画面が表示されたら、「Security」(セキュリティ)タブを探し、その中にある「Set Supervisor Password」や「Set User Password」を選択します。
- 新しいパスワードを入力し、確認のためにもう一度入力します。
- 設定を保存し、BIOSセットアップを終了して再起動します。
- BIOSパスワードの注意点:
- BIOSパスワードを設定すると、パソコンを起動するたびにパスワードの入力が必要となります。万が一パスワードを忘れてしまうと、パソコンのメーカーに問い合わせる必要がある場合がありますので、忘れないように注意が必要です。
4. データの暗号化
データの暗号化も非常に有効です。ハードディスクやSSDの内容を暗号化することで、万が一データが不正にアクセスされた場合でも、内容を読み取られるリスクを軽減できます。WindowsではBitLocker、macOSではFileVaultを使用してディスク全体を暗号化することができます。このような暗号化技術は、企業や個人が扱う機密情報の保護にも非常に役立ちます。
- ハードディスクやSSDの内容を暗号化することで、データが不正にアクセスされても内容を読み取られにくくなります。WindowsではBitLocker、macOSではFileVaultを使用してディスクを暗号化することが可能です。
5. ネットワークセキュリティの向上
ネットワークセキュリティの向上も重要です。家庭用ルーターの管理画面にアクセスして、管理パスワードを強固なものに設定することから始めます。さらに、無線LANのSSIDを隠し、最新の暗号化方式であるWPA3を使用することで、ネットワーク全体のセキュリティを強化します。これにより、外部からの不正アクセスを防ぎ、ネットワーク内の情報が守られます。
- 家庭用ルーターの管理画面にアクセスし、管理パスワードを強固なものに設定する。
- 無線LANのSSIDを隠し、WPA3などの最新の暗号化方式を使用して、ネットワークのセキュリティを強化する。
6. 物理的なセキュリティ対策
物理的なセキュリティ対策も忘れてはいけません。ノートパソコンの場合、Kensingtonセキュリティロック(ケンジントンロック)などの施錠を行うことで、物理的な盗難を防止します。デスクトップパソコンやサーバーについては、重要な部屋に鍵をかけたり、防犯カメラを設置したりして、物理的なアクセスを制限することが有効です。
- ノートパソコンの場合、ケンジントンロックなどの物理的な施錠を行い、持ち出しを防止する。
- デスクトップパソコンやサーバーの場合、重要な部屋に鍵をかけるか、防犯カメラを設置して、物理的なアクセスを制限する。
7. 定期的なバックアップ
- 万が一のデータ消失やウイルス感染に備えて、外部ストレージやクラウドストレージに定期的にデータをバックアップすることが重要です。
これらの対策を講じることで、パソコンのセキュリティを高め、外部からの攻撃や不正アクセスからデータやプライバシーを守ることができます。