外付けHDDが認識しない場合の障害

sandiskの外付けHDD

外付けHDDが認識しない場合には重度の障害が発生していることが想定されます。以下に原因をまとめましたのご覧ください。ただし、物理障害の原因の多くはハードディスクを開封しなければわからないことばかりですので、専門家による初期調査を推奨いたします。

論理障害が主な原因の場合

論理障害は、よく下記の構造情報が破損した際に発生します。

  • フォーマット情報
  • フォルダ名
  • ファイル名
  • ファイルの実データ情報

また、状況としては以下のようになることが多いです。

  • 外付けHDDに保存していたはずのデータが表示されない
  • フォルダ名がすべて文字化けして表示されている
  • ファイル名がすべて文字化けして表示されている
  • アクセスしようとするとエラーメッセージが表示される

エラーメッセージの種類

  • ドライブを使うにはフォーマットする必要があります。フォーマットしますか?
  • パラメータが間違っています。
  • ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません。
  • アクセスが拒否されました。

物理障害と異なり、見た目や音などで分かりづらいのですが、上記のようなものであると論理障害が発生していることが多いです。これらのポップアップウィンドウで表示される場合に「ディスクのフォーマット」、「はい」や「OK」などを押すことでデータが完全に消失してしまうことがあります。

論理障害はデータ復旧ソフトウェアの情報が多いですが、復元ソフトのデメリットにも目を向けて適切な対応をなさることをおすすめします。

1. ファイルシステムの破損

外付けHDDのファイルシステムが破損すると、パソコン(PC)がHDDを認識できなくなることがあります。ファイルシステムの破損は、突然の電源断やシステムクラッシュ、不適切な取り外しなどが原因で発生します。破損したファイルシステムでは、データの読み書きができず、HDD全体が認識されなくなることがあります。ファイルシステムの破損は、特にNTFSやFAT32などの一般的なファイルシステムで発生することがあります。

ファイルシステムの破損は、突然の電源断やシステムクラッシュ、不適切な取り外しなどが原因で発生します。

2. パーティションテーブルの破損

HDDにはパーティションテーブルと呼ばれる情報が保存されており、これによりデータの格納場所が管理されています。パーティションテーブルが破損すると、PCはHDDのパーティション情報を読み取れず、認識できなくなります。パーティションテーブルの破損は、ウイルス感染やソフトウェアの誤動作、突然の電源断などが原因で発生します。この場合、HDD内のすべてのパーティションがアクセス不能になることがあります。

3. ブートセクターの破損

ブートセクターは、HDDの最初のセクターに位置し、システムの起動に関する情報が含まれています。ブートセクターが破損すると、システムはHDDを認識できなくなり、起動に失敗することがあります。ブートセクターの破損は、マルウェアの攻撃や不適切なシステムシャットダウン、ハードウェアの不具合などが原因で発生します。特に、ブートセクターにアクセスできないと、HDD全体が無効化されることがあります。

4. データの論理的な破損

データ自体が何らかの原因で論理的に破損することがあります。これは、ウイルス感染や不適切なデータ操作、ソフトウェアのバグなどが原因で発生します。論理的なデータの破損により、特定のファイルやフォルダがアクセス不能になることがありますが、HDD全体が認識されなくなることもあります。論理的な破損は、ファイルの断片化や不完全な書き込みが原因で発生することもあります。

5. ドライバの問題

外付けHDDを認識するためのドライバに問題がある場合、PCがHDDを認識できなくなります。ドライバは、HDDとPCの間でデータをやり取りするためのソフトウェアです。ドライバが古くなったり、互換性のないドライバがインストールされていたりすると、HDDが正しく認識されなくなります。特に、OSのアップデート後にドライバの問題が発生することがあります。

外付けHDDが認識しない場合の物理障害の原因

HDDが認識されない原因としてよく見られるのが下記の5つです。これらの問題は、専門的な知識と設備が必要なため、自己修復が難しい場合があります。外付けHDDで物理障害が発生していることが疑われる場合には正確な診断を行うためには、専門業者に相談することをおすすめします。

1. プラッタの損傷

外付けHDDが落下したり、強い衝撃を受けたりすると、内部のプラッタ(データを記録するディスク)が損傷する可能性があります。プラッタは非常に精密な部品であり、その表面に傷がつくとデータの読み書きが不可能になります。このような損傷が発生すると、HDDは異常な音を発することがあり、全く認識されなくなることが多いです。特に動作中のHDDが強い振動や衝撃を受けると、プラッタが簡単に損傷することがあります。

2. 磁気ヘッドの損傷

HDD内部にはデータの読み書きを行う磁気ヘッドがあり、このヘッドがプラッタの表面に非常に近い位置で動作します。何らかの理由で磁気ヘッドが損傷すると、プラッタ上のデータを正しく読み取ることができなくなります。例えば、突然の電源断や強い衝撃により、ヘッドがプラッタに接触し、損傷することがあります。損傷したヘッドは異音を発し、HDD全体の認識不良を引き起こします。

3. 電子基板の故障

外付けHDDには、データの処理や制御を行うための電子基板が搭載されています。電源の急激な変動、過電圧、過熱などが原因で、この電子基板が故障することがあります。基板が故障すると、HDDは全く動作しなくなり、コンピュータによって認識されないことがあります。特に、過熱が長期間続くと、基板上のコンポーネントが損傷しやすくなります。また、電源アダプターの故障や不適切な電源供給も基板の故障の一因となります。

4. モーターの故障

HDDのプラッタを回転させるモーターが故障すると、ディスクが正常に回転せず、データの読み書きができなくなります。モーターはHDDの心臓部であり、動作中のHDDが突然停止したり、異常な振動が発生したりすると、モーターの故障が疑われます。モーターの故障は、長期間の使用や過負荷、内部の摩耗などが原因で発生します。モーターが正常に動作しないと、HDD全体が認識されなくなり、データにアクセスできなくなります。


5. ケーブルやコネクターの損傷

外付けHDDとコンピュータを接続するためのケーブルやコネクターが損傷すると、HDDが正しく認識されなくなります。ケーブルの断線や内部の配線が損傷すると、データの送受信が正常に行われず、HDDが認識されない原因となります。また、コネクター部分の接触不良も問題を引き起こします。例えば、頻繁な接続と切断によりコネクターが摩耗し、接触が不安定になることがあります。これにより、HDDが断続的に認識されたり、全く認識されなくなったりします。

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