データ復旧と復元の違い

データ復旧とデータ復元は似ている概念ですが、目的と適用される状況やデバイスによって異なります。前者はバックアップがないことを前提としており、後者はバックアップデータがあることが前提になっています。それぞれの違いを単語の違いから解説いたします。

データ復旧

データ復旧は英語では「Data Recovery」(データリカバリー)と言います。目的は予期せぬ事故や障害によりアクセス不能になったデータを取り戻すことです。すなわち、データ自体が壊れていることも考えられる状態を何とか解決する方法のことです。

たとえば、ハードドライブやスマートフォンなどのデバイスが壊れた場合、ウイルスの感染、システムの損傷、または物理的な損傷(物理障害)からデータを再び使えるようにする場合に使われます。

データ復旧サービスを提供する会社の多くは「データ復旧サービスセンター」という名称を自社ブランドに付けることが多いです。

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データ復旧の目的は、失われたと思われたデータを元の状態に戻すことです。壊れた状態からデータを修復したり、改善することでデータをもとあった状態に近いかたちで復旧するものです。そのためデータが壊れていたりすることもあります。

データ復元

データ復元は英語では「Data Restoration」(データリストレーション)と言います。ご自身が作成したバックアップからデータをもとに取り戻すことです。このプロセスは、システムの移行、アップグレード、または災害発生後のデータの復元など、すでにある完全なバックアップデータを利用して行われるものです。

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データ復元は、データの損失が発生する前に予め作成されたバックアップコピーから実行されるため、データ復旧とは異なり、ご自身で行うことがほとんどです。バックアップが作成されているので、完全に100%元の状態にすることができます。

まとめ

  • データ復旧は、アクセス不能または失われたデータを取り戻すことに焦点を当てており、物理障害または論理障害やそれらを併発している複雑な障害からのデータの修復を目的としています。そのため100%元あった状態になることは保証されません。
  • データ復元は、作成済みのバックアップからデータを復元するプロセスであり、主にご自身でツールを利用してバックアップを新しいデバイスやメディアに復元することで再度デバイスやメディアを不自由なく使用できるようにする行為のことです。
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